腎臓病のある場合

高血圧と腎臓病が合併しやすいことは、ご存じのとおりです。

 

高血圧と腎臓病が合併している場合には、腎臓病の治療をおこなわないかぎり、高血圧の食事療法だけでは、症状は改善されません。
腎臓病の治療をおこないながら、食事療法もつづけなければなりませんが、その場合にも、腎臓病に適した食事のとり方が必要です。

 

また、腎臓病では、食塩制限のほかに、症状によっては、タンパク質も、脂肪も制限しなければならないこともあります。
これについては、栄養士から食事のとり方について具体的に指導してもらうのが望ましいといえますが、食事療法の要点について述べておきます。

 

 

急性腎炎の場合

 

症状に応じて、塩分、タソパク質、飲料を制限します。
初期には、塩分はまったくあたえないか、あたえても一日2グラム以下という、きびしい制限をします。タンパク質も、一日20〜30グラム以下に制限します。

 

糖質と脂肪は、とくに制限しなくてもかまいませんが、発病当初は、腎臓の負担をかるくするために、カロリーをすくなくとる必要があります。

 

具体的には、おかゆ、おもゆ、くずゆなどを主として、肉や卵は禁じます。場合によっては、牛乳一本だけにします。
しかし、尿量がひどく減っているときは、おかゆやおもゆのかわりに、米飯をあたえることもあります。

 

飲料は、前日の尿量に応じてあたえます。
前日の尿量があまりすくないときは、一日300〜五500ml前後、果汁をあたえるばあいには200〜300mlくらいとします。

 

発病から一週間くらいたって、血液の残余窒素がふえないことをたしかめたら、また、尿量も十分で、むくみもとれてきたら、食事の制限をゆるめます。

 

すなわち、症状によって多少のちがいはありますが、一日量として、タンパク質は35〜50グラム、食塩は3〜5グラムまであたえてよく、総カロリーは、体重一キログラムにつき30カロリーの割合、したがって体重50キロの人なら一1500カロリーまでさしつかえありません。
また、飲料は1500〜2000mlくらいまでとします。

 

症状がさらに軽くなると、タンパク質は50〜60グラム、食塩は5〜8グラム、総カロリーは標準食で2100〜2500カロリーまでゆるめます。

 

 

 

慢性腎炎の場合

 

慢性腎炎では、急性の場合のようなはげしい症状はみられません。
また、治療も長期にわたりますので、あまりきびしい制限をすると、食欲不振、栄養失調におちいるおそれがありますので、医師もそれほどきびしい制限はしません。

 

特別の症状がないかぎり、食塩は8グラムまで、タンパク質は50〜70グラム、カロリーは標準食とし、飲料は1500〜2000mlくらいとします。

 

 

 

ネフローゼの場合

 

ネフローゼは、主として腎臓の尿細管が変性して、タンパク尿と浮腫を伴うのが特徴的な症状です。

 

タンパク質は、腎炎のときより多くとる必要がありますが、実際には、健康者の基準とされている、休重一キログラム当り1〜1.5グラムが適量といえましょう。
魚や肉でとりにくいときは、大豆や豆腐などの植物性タンパク質をとります。

 

浮腫のある期開は、食塩を一日2グラム以下に制限します。浮腫が消えれば、5グラムまでゆるめます。

 

飲料水も、浮腫の強いときは制限します。
尿量が500ml以下のときは、食物中の水分その他を合計して500ml以下に制限します。
500ml以上のときは、前日の尿量とおなじ量をとります。

 

なお、総カロリーは、2000カロリーまでゆるされます。

 

 

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