動脈硬化のある場合

動脈硬化と高血圧とは、しばしば混同されがちです。
動脈硬化は、血管の老化現象として起こる病気であり、高血圧とはまったく性質のちがった現象ですが、両者は密接な関係があるだけでなく、合併して起こる例が多いので、混同されるのはむりもありません。

 

動脈硬化の原因はいろいろですが、その起り方には、血液中のコレステロールが関係していることが知られています。
血液中にふくまれているコレステロールが、動脈血管の内壁に沈着して病変をおこし、血管の内腔をせまくして、血液の流れをさまたげます。
また、血液が体内でかたまって、これが動脈内につまってしまうことがあり、すると血液を通さなくなります。
脳の動脈につまると脳血栓とよばれる症状を起こして意識を障害され、運動神経もおかされて半身の手足がマヒしたりします。
おなじ状態が冠動脈で起こると、心筋梗塞とよばれる、生命にかかおる重大な障害を起こします。

 

 

このような動脈硬化の直接の原因となるコレステロールは、わたくしたちが毎日とっている食物中の脂肪、主として動物性脂肪の主成分である飽和脂肪酸のはたらきが関係しているといわれています。
つまり、飽和脂肪酸を多くふくんでいる動物性脂肪を多くとっている人は、血液中のコレステロール濃度が高くなって、動脈硬化をうながしたり、血栓をつくったりするようになるというわけです。

 

 

このように、動脈硬化は、高血圧をともない、動物性脂肪をとりすぎることによって、動脈硬化をさらに悪化させるのですからヽ毎日とる食物に
ついては、動物性脂肪指屈以する必燃があるといえます。

 

いま一つは、動脈硬化のある人が肥満すれば、それだけ心臓の負担が大きくなって血圧を上げますから、そのことがまた動脈硬化をすすめる原因にもなり、ひいては脳出血、脳軟化などの脳卒中をひきおこすことにもたり、あるいは心筋梗塵や狭心症となってあらわれるなどの危険がありますので、肥満を防ぎ、あるいは肥満を解消するために、総カロリーを制限する必要があります。

 

 

以上のことから、高血圧に動脈硬化を合併している人の食付療法では、高血圧にわるい食塩を制限することはもちろんですが、コレステロールを多くふくむ動物性脂肪をすくなくして植物性脂肪に代え、肥満をさけるために総カロリーを制限して、バランスのよい栄養をとることに眼目にしているといえます。

 

 

 

各栄養素のとり方

 

高血圧は、ほとんどすべて動脈硬化をともない、これに肥満が加わると、好ましくない条件が加重されたのですから、まず肥満を防ぎ、あるいは肥満を解消するために、一日総カロリーを制限しなければなりません。

 

これについては、標準体重を維持することを目標とし、その人の労働状態、年令、性別、健康状熊などに照らして、必要カロリーをきめます。
一般的な例としては、成人の男性で一日1600〜2000カロリー程度と思ってよいでしょう。
これ以上のカロリーをとると、体内で利用されない余分のものが脂肪化して、皮下や内臓などに蓄積され、肥満の原因となりますので、汪意しなければなりません。

 

カロリー源となる主な栄養素は、糖質と脂肪です。
このうち、まず、糖質をどれだけとればよいかを考えてみましょう。

 

 

 

糖質を多くふくむ食品としては、米、麦、芋類が代表的なもので、小麦粉を材料とするパンやめん類とともに、いわゆる主食とよばれるものがこれにあたります。

 

米飯は、茶わんに軽く一杯分の量が、約210グラムと計算されます。
動脈硬化の人は、一日量として米飯600〜750グラムを適量としますので、一食は茶わんに軽く二杯以下でなければならず、ほかに糖質食品、たとえば菓子などをたべたときは、さらに米飯の量を減らさなければ、カロリー超過になるおそれがあります。

 

なお、そばも糖質食品ですが、これにはルチンという物質がふくまれていて、血管を強くし、血圧をさげるはたらきがあるといわれていますので、米飯やパソをとるより、そばをたべるのが効果があると考えられます。
ただし、糖質のとりすぎにならないように気をつけます。

 

 

 

脂肪は、カロリー価が高く、動物性脂肪にはコレステロールを多くふくみ、また血液をかたまらせる働きがあるといわれていますので、とりすぎるとカロリー超過や、動脈硬化かうながすことになります。

 

そこで、一日の摂取量は、30グラム以下が適量とされ、それも、なるべく植物性の油脂類をとるようにこころがけます。

 

 

タンパク質は、あまり制限すると、老衰を早めますから、特別の症状がないかぎり、標準体重1キログラム当り1〜1.5グラムという、健康者のばあいとおなじ量をとってさしつかえありません。

 

タンパク質の必要量の三分の一は、必須アミノ産を多くふくんでいる動物性のもの、たとえば、内、魚、鳥、卵、チーズ、牛乳などからとるようにしますが、これらの動物性タンパク質食品は、脂肪を多くふくんでいるものもありますので、脂肪のすくない部分、たとえば鳥のささ身、白身の魚などが適します。

 

 

なお、植物性タンパク質食品であっても、大豆、およびその製品である豆腐は、良質のタンパク質で、しかも豆腐は脂肪をほとんどふくんでいませんから、タンパク質の補給源としてはもってこいの食品といえます。

 

なお、食塩を制限することはいうまでもなく、調味料として刺激の強い香辛料もひかえめにとりますが、野菜や果物類はビタミンやミネラルを多くふくんでいるだけでなく、緑黄野菜や海草類は、カリウム食品として高血圧によい影響をあたえ、また、カロリー価はほとんどないので、多くとってもカロリーのとりすぎになる心配がありません。
したがって、総カロリーの制限による少食をつづけて空腹感になやまされるような人は、緑黄野菜を多くとるようにすれば、満脱感を味わうこともできます。

 

 

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