降圧剤の用い方の注意

降圧剤は、血圧を一事的に下げるはたらきをしますが、血圧を下げることが、結果的にはかならずしもよくないという場合もあります。

 

たとえば、老人性高血圧では、動脈硬化をともなっていますので、降圧剤を用いて血圧を下げると、かえってわるい結果をまねくおそれがありま
す。
動脈硬化があると、血液が流れにくくなりますので、必然的高血圧が起こってきます。
血圧を高くしないと、血液は十分に流れないからです。
動脈硬化の人には、高血圧であることが必要なのです。

 

動脈硬化のある人が、降圧剤をつかって血圧を下げたとしますと、血液は十分に流れなくなり、たとえば、脳や心臓の筋肉は必要とする血液量を供給してもらえませんから、その部分の細胞組織は新陳代謝がわるくなり、脳軟化や心筋梗塞その他の障害を起こします。

 

また、降圧剤は、種類が多く、その作用も多様であって、ある種のものは効力がゆるやかにあらわれて副作用がすくなく、ある種のものは急速に
効力をあらわすが副作用も多いというように、それぞれちがった特徴をもっています。

 

どの種のものをどれだけつかうかというようなことは、医師の指示にしたがってください。

 

 

ラウボルフィア剤

 

初期の軽い高血圧症に適した薬とされています。
市販されている薬には、血圧を下げる有効成分が、一錠に1ミリグラムふくまれています。
これを一日に3〜6ミリグラム、多いときには10ミリグラムまでのみます。

 

いろいろな成分のうち、レセルピンという成分だけをとりだしてつくったものがあります。
これは普通に一日0.3〜0.6ミリグラムを使います。

 

ラウボルフィア剤は、飲んですぐ効果をあらわすという薬ではありません。
一週間ぐらいつづけてのんでいると、血圧が下がってきます。
また、服用をやめたあとも、しばらくは効果が持続します。

 

副作用は、降圧剤のなかではいちばんすくなとされています。
人によっては、鼻づまり、頬のほてり、脈拍数が減る、ねむいなどをうったえる例もあります。
しかし、日常活動の支障となるほど強いものではなく、夜は安眠できるなどの効果もあります。

 

 

クロロサイアザイド剤

 

本釆はベンゾサイアダイアジン系利尿剤とよばれるダループの利尿剤ですが、血圧を下げるはたらきがかって、副作用もすくないことから、降圧剤としてひろく使われるようになりました。

 

これには多くの種類があり、使用量もそれぞれちがいますが、錠剤として市販されているので、のみやすく、量をとりすぎないかがり、副作用も
ほとんどありません。

 

錠剤は、一目1〜4錠を、一回か二回に分けてのみます。
利尿作用があるので、夕方のむと、夜中に排尿の必要が起きますから、朝か昼にのむようにします。

 

このクスリは、血圧を上げるはたらきをするナトリウムを、尿といっしょに体外へ排泄しますので、高血圧には有効とされていますが、同時に体内のカリウムも排泄しますので、野菜を多くとってカリウムを補給することもわすれてはなりません。

 

なお、糖尿病や痛風の素質のある人は、この薬はなるべくつかわないようにします。

 

 

自律神経遮断剤

 

内臓や血管のはたらきを支配している自律神経の伝達作用を、途中でたちきる効果のある薬です。

 

自律神経の一つである交感神経は、血管を収縮させるはたらきをします。
血管が収縮すると、それだけ抵抗が大きくなって、血液の流れがさまたげられますから、血圧は上がります。

 

そこで、交感神経のはたらきをたちきって、血管の抵抗を小さくし、血液が流れやすい状態にすれば、血圧は下がります。自律神経遮断剤は、このようにして効果をあらわします。

 

これには、いろいろの種類がありますが、代表的なものは、ヘキサメトニウムです。
強力な薬ですから、比較的に重症の高血圧に用いますが、人によっては、つぎのような副作用がみられます。

 

  1. 起立性低血圧症を起こし、急に立ちあがると、立ちくらみがします。
  2. 口渇や便秘を起こします。
  3. 食欲不振を起こします。

 

遮断剤のうち、比較的に副作用のすくないものとして、カンフイジュウムや、グアネチジンがありますが、降圧剤は一種類だけを単独でつかわないで、症状に応じて数種類を組み合わせてつかうのが普通です。

 

 

塩酸ヒドラジノフタラジン

 

一種の交感神経遮断剤で、アプレゾリンという市販の錠剤はこの種類です。
錠剤は、10ミリグラムのものと、50ミリグラムのものとがありますが、最初は一日40ミリグラムを3〜4回に分けてのみ、効果がなければ量をふやしていきます。

 

この薬は、最初の量ではしだいにきかなくなるため、量を増やしていかなければならないのが難点です。
副作用としては、脈が早くなり、頭痛、悪心、食欲不振、関節痛などを起こすことがあり、起立性低血圧症もみられます。

 

 

カテコールアミン阻害剤

 

体内の交感神経系刺激伝巡物質であるカテコールアミンは血圧を上げる作用がありますので、それができるのをさまたげて、血圧が上がらないようにする薬です。メチルドパとよばれるのがそれです。

 

最初は、一目に2〜3錠を2回か3回に分けてのみ、血圧をみながら、一錠ずつ増減します。
副作用はすくないほうですが、口渇、悪心、下痢、発熱などをうったえる人もいます。

 

 

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